ゲームばっかりな日記だったやつ

半分跡地みたいなもの。書くネタは無い。

何かズレてませんか

ttp://news.nicovideo.jp/watch/nw278013
これに限らず、この手の話題を観ていて、結構ズレてるなーと思う。
当然、自分をメインサンプルにして語ることくらいしか出来ないのだけれど、自分の中でCDが売れない原因の一位として上げられるのは、やはり単純に「値段が高い」ということだったりする訳ですよ。
特に自分の場合は、Symphony XとかDream Theaterとか、日本のものを聴いている訳では無いので、そこにもまた問題の根本があると思っている。
つまり、「円高どうにかしようよ」ということである。それだけじゃなく、みんな金が無いってのもあるんだけど、そこの問題にも繋がっていくものだと思うので、まあ一緒にしてしまいましょう。
実際、高校時分には、所謂J-POPというやつだって聞いていたし、バイトで稼いだ金の内、何割かをCDに費やしていたような学生だった。そういう意味で、日本のCDというのがどういう値段設定かもよく知っている。その中で、今聴いている、主に上記バンドなどはアメリカのCDだが、そのCDの値段と比較してみると、もう笑うしかないわけですよ。
自分としては、特に「なんちゃって」で歌手扱いされて持ち上げられてしまったタレントレベルの(下手くそな歌唱の)CDが、3000円(シングル1000円)なんかで売られること自体、狂気の沙汰としか思えない。それはまあ「価値観の違いだろ!(キリッ」と言われて、それに反論する気も(不毛すぎるし、自由に逆上せて他者の意見を取り入れない人間ばかりになってしまったので)あまり無いのだけれど、問題は前述の通り輸入盤の値段である。
去年、Symphony XのIconoclastを購入したけれど、これ、(買ったのはamazonじゃないけど)amazonで2000円もしなかった。それも、CD2枚組のデラックスエディションがだ。
しかし、同じ内容を、日本のレコード会社が売るとなると、諸々金を食われた挙句だろうか、3000円程度になってしまっていた。
日本で3000円になることを、批判しているわけではない。つまりね、「外から安くて良いものが入ってきて、勝てるわけ無いでしょ」ということなんですよ。だっておかしいじゃない、分野にもよるけれど、明らかに日本の音楽家が「目指している」ようなコピー音楽であっても、真似の域を出ていない日本の子世代が一枚3000円で売って、対してその本場である世界的に有名で影響を与え続けている演奏家が一枚2000円以下で売って、競争にすらなっていないんじゃないかと。
日本に限らないかもしれないけれど、やはり自国の音楽に(制度や、産業を保護する思想的にも)贔屓になるのが普通だと思うけれど、より世界的に注目され、認められているものが安く入ってきて、それに触れる人間が昔よりも多くなっている。そして、物によっては、日本のものが「なんだ、下手くそなコピーバンドだったのかよ」と気付き、聴くのがバカらしく感じられる人が増えたって、何ら不思議ではないわけだ。
「下手くそなコピーバンド」が悪いわけじゃない。問題は、そういうのを守って育てないと、世界的に競争できるほどの良いものも生まれるわけが無いだろう、ということ。
しかし、現状「本場の真似された人」の作品のほうが異様に安い状況で市場に出回っており(発売日には既に1000円くらい開いてたりする)、それを手に入れる手段も、先述amazonのような方法で簡単になっており、明らかに「違法ダウンロード」がどうこう言っているだけで改善するはずが無い、非常にまずい状況になってきている。
音楽業界の「著作権を守らないといけない」というのは確かにそうで、先述した「守って育てないと、世界的に競争できるほど良いものが生まれるわけが無い」という内容も、根本は同じであるはずだ。しかし、それにしても何かズレているのですよ。何か大きいものに飲まれていて、それにシェアを食われているのが原因の一つであると理解しているにも関わらず、その強大な存在に楯突くことをせずご機嫌を取り、反撃が無く叩きやすいところを原因・犯罪者としてでっち上げ、それで権利者たちに良い顔をしているようにしか見えない。あれだ、株主だけに良い顔をし、売上や利益は二の次みたいな。
もうちょっとやり方を考えないと、このままでは本当に、日本の音楽産業が、更に、より弱ってしまうのではないかと思えて仕方が無い。